その時の心情

サイ夫から、一方的に離婚を言い渡され、親権は渡さない。第二子は堕胎しろと言われ、話し合いは終わらないまま週末を迎えます。

 

正直、その週末に何を考えて何をしていたか、もう鮮明な記憶はありません。

土曜日は、サイ夫が仕事の集で出かけるため子供と過ごしていました。

暑い中、子供と散歩しながら手をつなぎ、でも私は言葉少なだったと思います。

 

突然、長子が「ママとバイバイしなきゃいけないの?」と聞いてきました。

私は驚いて、「どうして?誰が言っていたの?」と聞き返しました。

「パパがそうするって…新しいママを探すって言ってた。でも僕はママとバイバイしたくないよ!」繋いだ手に力を込めて、涙を我慢しているような声でした。

「大丈夫。ぜったいにママはいなくならないからね。ごめんね、嫌な思いさせて…」

詳しくは覚えていませんが、上記のような事を言ったと思います。そして、子供が両親の間で揺れている事、パパ、ママは世界で二人しかいない事、そんな当たり前の価値観も失われているようでした。新しいママ、という言葉が酷く心に響きました。

父親の前では、口答えせず、理不尽な「母親と離れなければならない」という事、「どっちかを選べ」という選択肢を与えているようで、非常に辛かったです。いずれそうなるとしても、やはり順番が違うとサイ夫に激しい怒りを憶えました。

この時点で、8割方離婚の意思は固めていました。残りの2割は、やはりお腹の子の事を考えて、そして長子も両親どちらも慕っているのがわかっていたので、揺れていました。

誰にも妊娠の事を言えず、長子の時には感じなかった激しいつわりが、本当に辛かった事を覚えています。